2026年8月18日時点、国際格付け会社ムーディーズは今年の韓国の経済成長率見通しを3.5%に引き上げ、従来の数値から大幅な上方修正を行った。来年は成長ペースがやや鈍化し、2.7%前後にとどまると予測している。今回の修正の背景には、想定より長く続く半導体市場の好調と輸出の増加傾向が挙げられる。
要点まとめ
- ムーディーズは今年の成長率見通しを2月の1.8%から5月に2.5%、今回さらに3.5%へと引き続き上方修正しました。
- 国際金融センターが集計した主要投資銀行8社の平均見通し3.2%を、ムーディーズの数値は上回っています。
- ムーディーズは、韓国の高性能メモリ供給に匹敵する競合相手が見当たらない点を根拠に挙げました。
- 財政赤字比率は従来目標よりやや改善し、GDP比3.8%程度になると見込まれています。
ムーディーズが発表した最新リポートで、今年の韓国の経済成長率見通しが3.5%に設定されました。半年前にはわずか1.8%だった数値が、2度の修正を経て倍近くまで跳ね上がったことになります。この格付け会社は今回の上方修正の主な背景として、想定以上に長引く半導体市場の強さを挙げています。
リポートは、先端メモリ分野において韓国企業を実質的に代替できる競合相手はほとんど見当たらないと評価し、こうした供給面での優位性が少なくとも2027年半ばまでは続くとの見通しを示しました。あわせて、今年1月から7月までの累計商品輸出額が前年同期比で5割以上増えた点に触れ、この増加を支えた原動力として半導体部門の急成長を挙げています。
政府が推進している半導体・AIデータセンター・フィジカルAIを軸とした育成戦略も評価の対象となりました。ムーディーズはこの戦略について、新たな成長の柱を築くと同時に首都圏への一極集中を緩和しようとする試みだと解釈し、技術の変化に対応した一貫性のある政策努力だと言及しました。戦略が順調に進めば、生産性や潜在成長率の改善にもつながり得るとしています。
財政面では、成長率見通しの上方修正と税収の上振れが重なり、今年の財政赤字比率が当初目標よりやや低くなるとの見方が示されました。ただし、追加の構造改革がなければ、高齢化に伴う義務的支出の増加や国防・安全保障関連費用、輸出競争力を維持するための投資負担が、長期的には財政を圧迫しかねないとの警告も盛り込まれています。
ムーディーズは現在、韓国の国家信用格付けを上から3番目の水準にあたるAa2に設定しており、今回のリポートはあくまで定例レビューの一環であって、格付け自体の変更や今後の変更可能性を示唆するものではないと強調しています。
よくある質問
ムーディーズはなぜ韓国の成長率見通しをこれほど大幅に引き上げたのですか?
半導体需要が堅調に続いていることに加え、高性能メモリを代替できる供給元が乏しいという判断、そして今年上半期の輸出急増が主な根拠として挙げられました。
今回のリポートで韓国の国家信用格付けは変わりますか?
いいえ。韓国の格付けはこれまでと同じAa2に据え置かれており、今回のリポートは定例レビューの位置づけで、格付け変更を示唆するものではありません。
半導体好況はどのくらい続くと見られていますか?
ムーディーズは、関連する好調サイクルが少なくとも2027年半ばまでは強い流れを維持すると予測しています。




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