2026年9月23日時点、LG電子とSKエンムーブが次世代冷媒、冷凍機油、液浸冷却技術を共同で開発することになりました。両社は業務協約を通じて、AIデータセンターを含む複数の産業分野で熱管理の競争力を高める計画を明らかにしました。協力は素材技術と冷却システム技術を組み合わせる形で進められます。
要点まとめ
- LG電子とSKエンムーブが、冷媒・冷凍機油・液浸冷却技術を共同開発する業務協約を締結しました。
- SKソリンビルで21日に開かれた協約式には、両社の経営陣が出席しました。
- 両社は、地球温暖化係数150未満でパーフルオロカーボンを含まない新冷媒の開発を目標に掲げています。
- 液浸冷却技術の適用対象を、データセンターだけでなくエネルギー貯蔵装置や電気自動車部品にも広げる案を検討しています。
LG電子とSKエンムーブが、次世代の冷却素材を共に開発することで合意しました。両社が結んだ業務協約の柱は、冷媒と冷凍機油、そして液浸冷却技術を共同で生み出していくことです。協約が交わされたのは、ソウル鍾路区にあるSKソリンビル。日付は今月21日で、LG電子でエネルギーソリューション事業を統括するイ・ジェソン社長や、SKエンムーブを率いるキム・ウォンギ社長らが出席しました。
協力の出発点にあるのは、環境規制に対応した新しい冷媒です。欧州や北米などで温室効果ガスの排出基準が年々厳しくなるなか、温暖化への影響度を示す指数を150未満に抑え、パーフルオロカーボン(PFC)系成分を一切含まない冷媒が求められるようになりました。SKエンムーブが候補となる物質を開発し、LG電子が実際の空調製品に搭載して性能を検証する形で役割を分担します。冷媒とセットになる冷凍機油の開発も並行して進めます。圧縮機などの部品の摩耗を抑えるこの潤滑油のような素材を新冷媒に合わせて最適化すれば、製品の効率と耐久性を同時に高められるとみています。
両社が力を入れるもう一つの領域が液浸冷却です。サーバーのように大量の熱を発する機器を、絶縁性の冷却液にまるごと浸して冷やす方式で、送風を使う従来の冷却方式より効率がはるかに高く、消費電力の大きいAIデータセンター向けの代替策として注目を集めています。両社は以前、米国の冷却専門企業と組んで、この技術の実証や事業化の可能性を探った経験があります。今回の協約を機に、適用対象をデータセンターにとどめず、エネルギー貯蔵装置(ESS)や電気自動車部品など、発熱量の大きい他の電力機器にも広げる案を検討する方針です。
両社の経営陣は、今回の協力が熱管理技術をめぐる競争で優位に立つ足がかりになると期待を寄せています。SKエンムーブ側は、潤滑油事業で培ってきた素材のノウハウを生かして事業化のスピードを上げていく考えを示し、LG電子側は自社の空調・冷却技術とSKエンムーブの素材技術を組み合わせ、新たな市場機会を引き続き探っていくとしています。
よくある質問
液浸冷却とは具体的にどのような技術ですか?
サーバーのように発熱の大きい機器を、電気を通さない冷却用の液体にまるごと浸して熱を逃がす方式で、空冷式の従来方式より効率が高く、AIデータセンターで注目されています。
今回の協力は一般消費者にも関係がありますか?
直接的にはデータセンターや産業設備が対象ですが、開発される冷媒や冷凍機油は家庭用の冷暖房機器にも応用できるため、長期的には消費者向け製品の効率にも影響を与える可能性があります。
両社はこれまでにも協力してきたのですか?
両社は以前、米国の液浸冷却専門企業と共同でデータセンター向け液浸冷却ソリューションの技術検証を進めてきた実績があり、今回の協約で協力範囲を素材技術にまで広げました。




コメントを残す