2026年10月22日時点で、LG InnotekはNVIDIAと共同で、ロボットや自動運転車に搭載する視覚センシング技術を開発しています。同社はドイツ・ベルリンで開かれたNVIDIAのイベントで関連製品を初めて披露し、ヒューマノイド向け部品へ協業の範囲を広げる方針を明らかにしました。
要点まとめ
- LG Innotekは20日、ドイツ・ベルリンで開催されたNVIDIAの技術イベント「GTCベルリン」でセンサーの新製品を展示し、22日に正式発表しました。
- 展示品には、解像度300万画素クラスのカメラモジュールと、複数のセンサーを組み合わせて周囲を認識するマルチモーダルビジョンシステムが含まれていました。
- 両社はヒューマノイドの視覚装置やロボットハンド向けセンシングへと協業対象を拡大し、NVIDIAの次世代AIプラットフォームと連動する製品を来年のCESとGTCで公開する計画です。
今回の協業の中心にあるのが、NVIDIAのセンサーデータ伝送技術「HSB(Holoscan Sensor Bridge)」です。カメラやセンサーが読み取った情報は通常、いったんCPU(中央演算処理装置)を経由してから、AI演算用のGPU(画像処理装置)に渡されます。この技術では、その経由段階を省いてデータを直接送ります。途中の待ち時間が減る分、ロボットや自動運転車が目の前の状況を認識して判断を下すまでの時間が短くなります。
LG Innotekは、この技術を適用したカメラモジュールと複合ビジョンシステムを現地で紹介しました。人や障害物が突然動いてもリアルタイムで反応しなければならないロボットで、特に効果が大きいと同社はみています。今後は、ヒューマノイドが物を見るための装置や、手の部分に使われるセンシング技術にも、同じ方式を広げる計画です。
LG Innotekは、スマートフォン向けカメラ事業で培った光学設計の力を、モビリティやロボットの分野へ広げてきました。自動運転分野では昨年、米国のLiDARメーカーAevaと戦略的な関係を結び、今年はApplied Intuition、カカオモビリティと開発作業を始めています。ロボット分野ではボストン・ダイナミクスと部品を共同開発しているほか、北米の顧客向けカメラモジュールの量産も進めていると報じられています。
ムン・ヒョクス社長は、今回の協業について、差別化された複合センシング技術を世界市場に知らせる機会になるとの考えを示しました。カメラセンシングだけでなく、通信用部品や半導体基板まで供給する総合サプライヤーを目指し、フィジカルAI市場でいち早く地位を固めたい意向です。
よくある質問
HSB技術とは何ですか?
カメラなどのセンサーが集めたデータを、CPUを介さずにAI演算用のGPUへ直接送る、NVIDIAの通信技術です。伝送の遅延が減るため、ロボットや自動運転車の反応が速くなります。
新製品はいつ公開されますか?
両社は、NVIDIAの次世代AIプラットフォームと連動するセンサーを、来年のCESとGTCで披露する計画です。
LG Innotekはどのような会社ですか?
スマートフォン用カメラモジュールを基盤に成長したLGグループの部品メーカーです。最近はLiDARやレーダーを含む複合センシング技術を、ロボットや自動運転の分野に応用しています。



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